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断熱屋さんのコラム
毎年夏になると、全国各地で熱中症による救急搬送のニュースが増えてきます。とくにここ数年は猛暑が続き、建設現場や工場、倉庫など、高温環境で働く人々にとっては命に関わるリスクが現実のものとなっています。
こうした状況を受けて、2025年6月1日より、職場における熱中症対策が法的に義務化されることが決定しました。これは労働安全衛生規則の改正によるもので、すべての事業所が対象です。
■ 義務化の背景と概要
厚生労働省によると、2025年からの改正では、以下のような暑熱環境下での作業において、事業者に対策が義務付けられます。
作業環境が気温31℃以上、またはWBGT(暑さ指数)28℃以上
作業時間が1時間以上継続、または合計4時間以上に及ぶ場合
これらの条件に該当する場合、事業者は以下のような対応を求められます。
熱中症の早期発見と報告体制の整備
発症時の対応手順の策定(作業中断・冷却・医療機関搬送など)
従業員および協力会社への教育・周知の徹底
この義務化により、職場での「暑さへの備え」が法的責任となり、違反した場合には是正指導や罰則の対象にもなり得ます。
■ 職場環境の改善に「断熱工事」が効果的
こうした熱中症対策を考えるうえで、**非常に効果的なのが「断熱工事」**です。
たとえば、工場や倉庫の屋根や天井部分からの輻射熱(太陽の熱)は、屋内の温度上昇に大きく影響します。鉄骨造や折板屋根の建物では、夏場になると室温が40℃を超えるケースも珍しくありません。
このような環境では、いくら扇風機やスポットクーラーを設置しても根本的な解決にはなりません。建物そのものが熱を蓄積・放出しているためです。
そこで、屋根裏や天井、外壁に断熱材や遮熱シートを施工することで、外からの熱を遮り、室温上昇を抑えることが可能になります。これによりWBGTの数値も下がり、熱中症のリスクを大幅に軽減できます。
■ 断熱工事のメリットは夏だけじゃない!
断熱工事のメリットは、夏の熱中症対策にとどまりません。
冬場には寒さを和らげ、空調の効率を向上させるため、年間を通して快適で働きやすい環境づくりにつながります。
また、エアコンの負荷が減ることで、省エネ効果や電気代の削減にもつながります。長期的なコストメリットも大きいため、「一時的な対策」ではなく、「根本から環境を見直す」ための投資として注目されています。
■ 豊広断熱では、現場に応じた最適な断熱対策をご提案
当社、豊広断熱では、これまでにも多くの工場・倉庫・事業所において、断熱・遮熱工事の実績を積み重ねてきました。
建物の構造や業務内容、作業環境に応じて、以下のような多様な工法をご提案可能です。
折板屋根裏への遮熱シート施工
天井裏へのグラスウールや硬質ウレタン断熱材の敷設
外壁・窓まわりへの断熱処理+遮熱フィルムの貼付
断熱塗料の活用による温度上昇の抑制
また、場合によっては補助金や助成金の対象となることもあり、導入コストを抑えて対策が行えるケースもあります。ご希望に応じて、申請サポートなどもご相談いただけます。
■ まとめ:義務化前の今が対策のチャンスです!
2025年6月の熱中症対策義務化まで、残された時間はそれほど多くありません。
現場環境の改善には、計画から施工まで一定の期間が必要です。法改正への対応はもちろんのこと、従業員の健康と企業の安全体制強化のためにも、断熱工事による抜本的な対策をぜひご検討ください。
まずは現地調査・ご相談からでも大歓迎です。
豊広断熱では、経験豊富なスタッフが最適なご提案をいたします。お気軽にお問い合わせください。